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【700万円ミニバン】40系ヴェルファイア Zプレミア ハイブリッドに乗った正直な感想

愛's MAGAZINE編集部

「普段は100万円でも買わない」——そんなコスパ重視の車選びを掲げる愛's Countryに、今回はまったく毛色の違う一台がやってきました。新車で700万円を超える、40系ヴェルファイアのZプレミア ハイブリッドです。買取でお預かりした個体を、せっかくなのでとレビュー。年式や走行距離、実際の店頭価格から、乗ってみて分かった良いところ・気になるところまで、くに社長が包み隠さず語ります。「気になっているけれど高すぎて手が出ない」という方も、中古で狙うならどのあたりが現実的か、その目安まで見えてくる内容です。

「うちには来ない」と思っていた一台が、意外と早く来た

駐車場に並ぶ黒い40系ヴェルファイアと、笑顔で説明するくに社長
買取でお預かりした40系ヴェルファイア Zプレミア ハイブリッド。手放した事情も包み隠さず。

正直なところ、社長も「うちに来ることはないと思っていた」という40ヴェルファイア。それが思いのほか早く入庫しました。手放したお客様には、ちゃんとした事情があります。もともとはご両親を乗せるために買った一台でしたが、そのご両親が元気になって使わなくなってしまったのだそう。マンション住まいで駐車場代もかかる。しかも「街で見かけるたびに、同じ車とかぶるのが少し嫌だな」と感じるようになった——そんな理由でのご売却でした。

ひとつ、いいエピソードがあります。ご売却の日、社長がご自宅までこの車を送り届けたところ、お客様は最後に初めて後席へ座ったのだそう。これまでずっと運転席にしか乗ってこなかったため、後ろのゆったり感に「いいな、この車」と、手放す直前になって改めて気づいたのだとか。それでも決断は変わらず——手元に置き続けるより、必要な人に譲るという選び方に、車との付き合い方の成熟を感じます。

気になるのは「転売で儲かったのでは?」という声ですが、答えは「まったく出ていない」。残債とほぼトントンでの手放しでした。一時期はプレミアが乗っていた40ヴェルファイアも、今は相場がだいぶ落ち着いてきた、というのが正直なところです。「また欲しくなったら買えばいい」と言い切れるあたりに、車を何台も乗り継いできたお客様の余裕がにじみます。

令和6年式・走行7,500km。素性はこんな一台

黒い40系ヴェルファイアの前まわりと、走行距離を説明するくに社長
登録から約1年半、走行はおよそ7,500km。ほぼ新車同然のコンディション。

ご紹介するのは令和6年(2024年)10月登録のヴェルファイア Zプレミア ハイブリッド。登録からまだ1年半ほど、走行距離はおよそ7,500kmという、ほぼ新車同然のコンディションです。ヴェルファイアのグレードは大きく「Zプレミア」と「エグゼクティブラウンジ」の2種類。そのZプレミアには、ガソリンターボとハイブリッドの2つの構成があり、今回はハイブリッドにあたります。

店頭価格は718万円。新車のZプレミア ハイブリッドが約705万円ですから、1年半・7,500kmを走ってもほぼ新車と変わらない値付け。いかにこのクラスの値落ちが少ないかが、よく分かります。ちなみに新車価格だけを見ればターボのほうが35万円ほど安いのですが、オークション相場ではターボのほうが値が入る、という逆転もあるのだそう。このあたりは人気車ならではの複雑な事情です。全長はほぼ5メートル。世代を重ねるごとに少しずつ伸びていて、堂々とした車格はやはり見応えがあります。

付いている装備と、こだわりのオプション

GRパフォーマンスダンパーの装着位置を示す解説画像
GRのパフォーマンスダンパーなど、走りに効く補強パーツを装着済み。

この個体には、前オーナーのこだわりが詰まっています。まずデジタルミラーと、乗り降りをサポートするユニバーサルステップ(電動ステップ)。この電動ステップ、荷物を取ろうとするとスネをぶつけがち、という「あるある」付きですが、純正品なので強度はしっかり。体格のいい方でも安心して踏めます。

走りに効くパーツも入っています。GRのパフォーマンスダンパー、PRDのメンバーブレース、そしてドアキャッチ部の補強パーツ。ボディの剛性を上げるこの補強パーツ一式でおよそ24〜25万円ほどというから、なかなか本格的です。加えて前後のドライブレコーダーなど、定番装備もひと通りそろっています。単なる高級ミニバンではなく、走りにも手を入れた一台だという点は、覚えておきたいポイントです。

乗り込んで実感する、上質なレザー内装

サンセットブラウンのレザーシートと運転席まわり
落ち着いたサンセットブラウンのレザー。前オーナーが大切に乗った、綺麗な状態。

ドアを開けてまず目に入るのが、質感の高いレザーシートです。ヴェルファイアの内装は黒レザーとサンセットブラウンの2色から選べますが、この個体は落ち着いたサンセットブラウンとにかくシートが綺麗で、聞けば前オーナーは購入後ずっとシートにクッションを敷いていたため、レザーに直接座ったことがほぼ無いのだとか。綺麗好きなダンディーなお客様だったそうで、その几帳面さがそのまま状態の良さに表れています。

2列目もいわゆるエグゼクティブ級の豪華な作り。ただし最上級の「エグゼクティブラウンジ」とは異なり、シート間を歩いて後方へ抜けられる構成です。エグゼクティブラウンジは座面が大きく真ん中を通れないため、実質3列目が使いにくい。Zプレミアのほうがむしろ実用的という見方もできる、というのは面白いところです。細部のレザーの巻き込みまで丁寧で、「本当に高級に振っている」という社長の言葉にも納得です。

まるで映画館。サンルーフと便利機能たち

サンルーフと電動シェードを備えた、サンセットブラウンの後席空間
サンルーフに電動シェード。後席はまるで映画館のような特別感。

この車で思わず声が出たのが、後席まわりの装備です。大きなサンルーフに、後席の電動シェード。ボタンひとつでスーッと閉まっていく様子は、まるで映画館のよう。フィルムも貼られていて、後席は落ち着いたプライベート空間になります。

使い勝手を支える端子類も充実しています。USB Type-Cはもちろん、グローブボックスの中にはHDMI端子まで。Fire TV Stickのような機器を挿せば、車内がそのままシアターになります。エアコンの吹き出しがきちんと当たる位置に配置されたカップホルダーなど、「かゆいところに手が届く」トヨタらしい気配りも随所に。ナビ画面は大きく、上から見下ろす360度カメラも装着済みで、大柄なボディでも取り回しの不安はぐっと減ります。折りたたみテーブルも、しまえば面がフラットに揃う作り込みで、旧型より確実に進化しています。

便利さの裏にある、ちょっとしたクセ

大型ナビと全面液晶メーターを備えた40系ヴェルファイアの運転席まわり
大きなナビと全面液晶メーター。先進的だが、安全装備には少しクセも。

良いところばかりではありません。正直なレビューだからこそ、気になる点もお伝えします。まずオートライトの点灯がとにかく早いこと。しかも基本はオフにできません(停車中に長押しで一時的に消せます)。安全装備も優秀な反面、交差点などで前車との距離が詰まると「ギャッと強めに効く」ことがあり、人によっては少し過敏に感じるかもしれません。

ドライバーモニターも同様で、姿勢が崩れると「正しい姿勢で運転してください」と注意される念の入れよう。社長いわく「車に怒られる感じ」だそうです。そしてもう一つ、30系から乗り換えた方から意外と多いのが、40系は助手席のオットマンが廃止されたという不満。奥様からのクレーム第一号がこれ、というのは正直な話です。発進時にアクセルを踏むのが早すぎるとエンジンがワンテンポ遅れてかかる、といった細かなクセもあり、このあたりは実際に触れてみないと分からない部分です。

3列目と荷室、広さの取り方

リアゲートを開けた40系ヴェルファイアの荷室と3列目シート
3列目は床下へ収納可能。荷室と乗車スペース、広さの取り方を選べる。

3列目シートは、片手でスッと後方へ格納できる手軽さ。それでいて座り心地を確保するため、シート自体は相変わらず分厚い作りです。薄くすれば荷室は稼げますが、それでは快適に座れない。厚みと収納の両立は、やはり難しいというわけです。

面白いのは2列目のスライド量。社長の30系と比べると、40系のほうが2列目をより後方まで下げられる設計になっているそうです。荷室をたっぷり使いたいときは前寄りに、後席をゆったり使いたいときは後ろへ。「椅子を取るか、荷室を取るか」を乗る人に合わせて選べる懐の深さがあります。とはいえ、ベルファイア/アルファードを選ぶ層は、そもそも荷物をガンガン積むより人を上質に運ぶ使い方が中心。その意味では、理にかなったパッケージだと言えます。

30系との違いと、走りの実力

社長は現在も30系ヴェルファイア ハイブリッドのオーナー。だからこその比較が、このレビューの読みどころです。結論から言うと、「全然違う」。とくに静粛性は40系のほうが明確に上で、車全体が成熟した印象だといいます。もちろん今回の個体はパフォーマンスダンパーが入っているぶん、車がシャキッと引き締まって感じる、という要素もあります。ただ、ハイブリッドとはいえエンジンがかかると相応の音はする、と正直な感想も。排気量から考えれば、静粛性はこんなものという納得の範囲です。

燃費は、区間燃費で15〜16km/L台を記録。2トン超の大柄なミニバンとしては上々の数字で、同じ運転をしても30系より燃費が良いと感じたそうです。パワー感そのものは30系と大きく変わらないものの、車としての完成度・質感は着実に進化している——それが乗り比べての率直な評価でした。

操作まわりの印象も好対照でした。以前レビューしたホンダのRCオデッセイはスイッチがわちゃわちゃと多かったのに対し、こちらはすっきり整理されていて分かりやすい。ステアリングにはパドルシフトも付いていますが、前オーナー曰く「一度も使ったことがない」——確かに、この手の車をキビキビ走らせる人は少数派でしょう。メーターは全面液晶でモダンな見た目。社長が「マイナーチェンジ後のランドクルーザーの液晶メーターが欲しい」とこぼすほど、この世代の質感はしっかり作り込まれています。

718万円という価格と、リセールの現実

やはり気になるのが、この価格をどう見るか。中古相場をざっくり整理すると、社長が乗る30系ハイブリッド(10万km・Xグレード)で200万円台後半、前期のZG系あたりで250万円前後、後期になると400万円前後が目安です。今回の40系は登録1年半・7,500kmで718万円ですから、いかに新しさと程度にお金がかかっているかが分かります。

兄弟車のアルファードで見ると、同じハイブリッドでもXグレードなら500万円ほどの個体もあり、社長も「一瞬買おうかと思った」と本音を漏らすほど。ヴェルファイアとアルファード、価格差と装備のバランスをどう取るかは、購入時の悩みどころです。リセールの考え方も、額の大きさで印象が変わります。仮に3年で1割落ちるとしても、700万円なら70万円、350万円の車なら35万円。下落率が同じでも、手出しの実額はまるで違う——高額車ほど、この計算をしておく価値があります。

難しいのは、希少性が薄れてリセールが読みにくくなってきたという点です。かつてほどのプレミアは期待しづらい一方、「値段が高いぶん、同じ下落率でも金額の目減りは大きい」という見方もできます。それでも、程度の良い個体が新車より少し安く買える今は、憧れの一台に手を伸ばしやすい時期になってきた、とも言えます。もちろん700万円をポンと車にかけられる余裕あってこそ。そこは正直な前提です。

40ヴェルファイアは、こんな方におすすめ

まとめると、この40ヴェルファイア Zプレミア ハイブリッドは、上質な移動空間を最優先したい方にこそ響く一台です。静粛性・内装の質感・後席の快適装備、どれをとっても高い次元でまとまっていて、家族や大切なゲストを乗せる時間そのものを格上げしてくれます。「アルファードじゃないの?」と言われても気にしない——車そのものよりも、乗っている満足感を大事にする方にぴったりです。

一方で、子育て真っ最中で「後席でお菓子をこぼされると神経がすり減る」という方や、日常の足として気楽に使いたい方は、もう少し肩の力が抜けた車のほうが幸せかもしれません。身の丈に合った一台を選ぶ——それがくに社長の一貫した考え方です。愛's Countryでは、こうした高級ミニバンから王道のコスパ車まで、ご予算とお使い方に合わせて一台ずつ丁寧に選んでいきます。「この車の相場は?」「自分の使い方に合うのはどっち?」といった素朴な疑問でも構いません。気になる一台があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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