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【乗って納得】30ヴェルファイア前期を中古車のプロが徹底レビュー。20系との違いと買い時のリアル
「100万円台で、家族みんながゆったり乗れる大型ミニバンはないだろうか——」。そんな声にすっと応えてくれそうなのが、今回ご紹介する30系ヴェルファイア(前期)です。じつはこの一台、くに社長が普段から自分の愛車として乗っている私物。だからこそ、カタログの売り文句では出てこない「乗って初めてわかる良し悪し」まで、包み隠さず語ってくれました。前回レビューした20系アルファードとの違いを軸に、ちょうど10年落ちになった一台のリアルな実力を見ていきます。
今回の主役は「30ヴェルファイア前期」。ちょうど10年落ちの一台

今回の主役は、深みのある黒をまとったサンマル(30系)ヴェルファイアの前期型です。車検証を眺めた社長いわく、平成27年(2015年)5月の登録で、ちょうど10年落ち。走行距離はおよそ6万5000kmと、大型ミニバンとしては十分に若い個体です。グレードは2.5Zの「Aエディション」。すでに販売は終了したグレードで、社長自身がコーティング専門店でしっかり磨きをかけ、掲載を取り下げて私物(自分の愛車)に昇格させたという、思い入れのある一台でもあります。「10年経つと、気づけばグリルの塗装がここだけ剥げてきちゃう」なんて、私物ならではの正直な話まで飛び出しました。もともと100万円クラスで狙える価格帯として選んだ車ですが、状態の良い個体は年式のわりに手応えがあります。
20系と何が違う?まずはエンジンと静粛性

社長がいちばんの違いに挙げたのが、エンジンです。20系の2.4リッター(2AZ)は、アイドリング時の振動がやや多めで、これはエスティマなど同じ系統のエンジンでも感じる傾向でした。対して30系は2.5リッターへと進化し、あの細かな振動がほぼ一掃されています。「新しいのが偉いとは思わない」と前置きしつつも、20系のアルベルが大ヒットしたぶん、トヨタが30系をかなり真剣に作り込んできた、というのが社長の見立てです。低速からのパワー感も増し、日常の扱いやすさがひとまわり上がりました。細かな改善が積み重なっていて、パッと見は地味でも、乗ると質感の底上げがしっかり伝わってきます。前回20系を納車したお客様からも「これで十分です」と満足の声が届いたそうで、社長のレビューの目線は現場の実感とも重なっています。
地味だけど効く。「閉めながらロックできる」スマートキー

社長が「30に乗り換えていちばん便利かもしれない」と太鼓判を押したのが、スマートキーの小ワザです。ふつうの車は、スライドドアが完全に閉まりきってからでないと施錠できません。ところが30系はドアが閉まっている途中でもロックできるのです。お子さんを先に乗せて、親御さんは外でドアが閉まりきるのをじっと待つ——そんな場面がなくなり、閉めながら施錠して、そのままお店へ歩き出せるのは想像以上に快適です。実際に社長がボタンを押すと、歩き出した先でドアが静かに閉まって施錠まで完了。聞き手も「ほんとだ」と驚いていました。この年式あたりから各車に採用され始めた機能で、セールスポイントとして前面には出ないのに、使うと毎日じわじわ効いてくるタイプの装備です。
助手席ロングスライドとオットマン。Aエディションの美点

グレード名の「Aエディション」は、いまはもう無い特別仕様です。その要となるのが助手席のロングスライド。座面が後席のほうまでぐっと下がるため、シートベルトがピラー側ではなく椅子そのものに付いているのが特徴です。背の低い方だと肩ベルトが首に当たりにくく、「女性のお客様に好評」なのだそう。もっとも、当たり方は人それぞれで、社長自身は「シート側だと少し鬱陶しい」とも。さらに助手席にオットマンまで備わるのもうれしいところで、じつは新しい40系のアルベルには助手席オットマンが無いのだとか。この点は、隣に乗る奥さまにとって30系ならではの美点になります。ナビは9インチの純正で、社長いわく「これで十分でかい」。この車には過度なこだわりを持ち込まず、必要な装備を素のままで楽しむスタイルです。
Lクラスの余裕。3列目とラゲッジの実力

車内に乗り込んで、聞き手も思わず「すごい広いわ」と声を上げたのが3列目です。頭まわりも普通に余裕があり、シートの作りもしっかりしていて、「長距離の移動になっても全然快適」という感想がこぼれました。3列目は前後にスライドするレール付きで、3人が座ったままでもゴルフバッグがしっかり積める荷室の使い勝手も両立します。逆に荷物が少なければシートを後ろまで下げて、足元をさらに広げることも可能です。セレナやステップワゴン、ヴォクシーといったMクラスに対し、アルファード・ヴェルファイア・エルグランドは幅もシートの作りも一枚上のLクラス。数日前に乗ったフリードの3列目は「めっちゃ窮屈だった」そうで、乗り比べると差は歴然。3列目まで実用になるのが、この車格を選ぶいちばんの理由です。ボディサイズは全長がおよそ4m93で、20系より5cmだけ長い程度。40系は5m近くまで伸びるので、社長いわく「20系なら余裕で入った車庫が、30系だとちょっとパンパン」。取り回しと室内の広さのバランスでは、30系はちょうどいいサイズ感です。
走ってわかる2.5の実力。V6との違い

実際に走り出すと、社長の第一声は「いやー、静かですね」。20系の2AZエンジンにあった振動が抑えられ、低速のパワー感も、高速の合流も不満なしという仕上がりです。この日の平均燃費は、高速を走った区間を含めて10.1km/L。2.5リッターでレギュラーガソリンという手軽さも、日々の維持費を考えるとうれしいポイントです。社長は以前ヴェルファイアを新車で買う際、V6と2.5でかなり悩んだそう。V6は2.5より約60万円高いうえ、ヘッドが重くて曲がるときに頭の重さを感じたとのこと。対して2.5の直4は軽快で、「6気筒ばかり乗ってきた自分が、初めて選んだ直4」だと振り返ります。半額に近い価格で2.5が手に入るなら、その差の100万円をどう見るか——ここが一台選びの分かれ道になります。
それでも「中途半端」?相場と買い時のリアル
社長は自分の愛車を前に、あえて辛口の評価も口にします。「サンマルの前期は、正直ちょっと中途半端」。値段は張るのに、飛び抜けて新しいわけでもないという立ち位置だからです。この個体はおよそ2年前(2023年7月)にオークションでかなり安く仕入れており、当時と今とで相場がほとんど下がっていないのも、大型ミニバンならではの特徴です。かつてのように「新型が出たから型落ちが一気に安くなる」という流れが弱く、30は30、40は40と、それぞれ別の車として値が付くのが今の相場感。新車の値引きが60〜70万円あった時代が終わり、5年乗っても下取りでプラスになった、なんて実例もあるほどです。だからこそ社長は「よりこなれてきた20系の後期も十分あり」と、私物を推す立場でありながら正直におすすめしてくれました。
こんな人にこそ、30ヴェルファイア
広い車内と静かな走り、そして100万円台から狙える価格。この30系ヴェルファイアは、家族でゆったり移動したい方や、3列目まできちんと使いたいファミリーにこそはまる一台です。新しさや最上級の装備を最優先するなら上のクラスもありますが、予算を抑えつつ大型ミニバンの余裕がほしいなら、10年落ちでもこの完成度は心強い選択肢になります。愛’s Countryでは、こうして社長が一台一台を見極めて、お客様に合う車をご提案しています。最近はYouTube経由でのお問い合わせも増え、鹿児島や調布など遠方からのご相談も少なくありません。現在は店舗の移転も進めている最中で、これからますます力を入れていきたいと社長は話します。気になった方は、ぜひお気軽にLINEやご来店でご相談ください。あなたのご家族にちょうどいい一台を、一緒に探します。