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【1年で10万km】フル乗車で酷使されたプリウスアルファの末路
走行距離、およそ27万km——。中古車の世界でも、そうそうお目にかかれない数字を刻んだ一台が、今回の主役です。話題の「距離ぶっ飛びシリーズ」第2弾、車両はプリウスアルファ。ただし今回は、店頭に並ぶ商品ではありません。ある建築会社さんの現場を毎日走り抜いた、いわば酷使され尽くした一台の「末路」を、社長がありのままに見せてくれました。ここまで走ってなおハイブリッドは元気なのか、それとも先に音を上げるのか。中古のプリウス選びを考えている方にこそ、最後まで読んでいただきたい内容です。
距離ぶっ飛びシリーズ第2弾は、27万kmのプリウスアルファ

車両は平成25年式(2013年式)のプリウスアルファ。型式でいうとZVW40、7人乗りのモデルです。オーナーは同じ区内にある建築会社さん。実はこの現場、愛’s Country が車を3台も納めている常連のお客様で、ほかにもハイエースやボクシー、トラックまで、身のまわりの一通りを面倒見させていただいています。
このプリウスアルファを社長が売ったのは、令和3年の4月。今からおよそ4年半前のことです。納車したときの走行距離は、7万kmほどでした。それが今、メーターはとんでもない数字を指しています。いったい何があったのか——順を追って見ていきましょう。
なぜ現場の相棒にプリウスアルファが選ばれるのか
そもそも、なぜ現場車にプリウスアルファなのか。理由は明快でした。都内の現場はタワーパーキングが多く、車高1550mmに収まる車でないと停められないうえ、安い枠はすぐに埋まってしまいます。この1550mmに入って、燃費が良くて、しかも7人乗り——この三拍子がそろう車は、プリウスアルファ一択なのだそうです。
税金の割増もなく、燃費もめっぽう良い。だからこの法人さんは、今も7人乗りのアルファを3台そろえています。収める車はだいたい120〜130万円ほど。それを4〜5年かけて使い倒し、また入れ替える。無理のない、実に合理的な乗り方です。
ちなみに、選ばれるのは7人乗りだけではありません。内装屋さんのように、そこまで大きな荷物を積まない職種の方には、アルファの5人乗りが人気だそうです。荷室を広く使えて、現場用とプライベートを一台で兼ねられる。いわば「乗用車版のADバン」のような感覚で、一台何役もこなしてくれるのが魅力なのだといいます。
1年半で10万km。フル乗車で宇都宮通いの日々

では、なぜここまで距離が伸びたのか。直近は宇都宮の現場へ、江戸川から週6ペースで通っていたそうです。しかも毎回フル乗車、7人を乗せての往復。社長曰く「1年ちょっとで10万km走った」。車検証で確かめても、1年半ほどでほぼ10万kmという、にわかに信じがたいペースでした。
売ったときが7万km、そこから4年で約20万kmを上乗せ。現在の走行距離は268,920km、ほぼ27万kmに達しています。毎日、片道何時間もの道のりを、朝早くから走り続けた証です。仕事も大変ですが、移動もまた大変——思わずそんな言葉が出てしまう働きぶりでした。
27万km走っても、ハイブリッドバッテリーは無交換

ここからが本題です。27万km近くを走破してなお、このプリウスアルファのハイブリッドバッテリーは、警告灯が一度も点いたことがないというのです。「新車のときから一度も」。にわかには信じられませんが、事実だそうです。
しかも、これは一台だけの奇跡ではありません。同じ現場で車両を担当するお兄さんも、社長から9万kmで買ったアルファを今や25万kmまで乗っていて、やはりバッテリーは無交換。この法人さんが持つプリウス系は、どれも20万kmを超えているのにチェックランプとは無縁なのだとか。ハイブリッドの耐久性は伊達ではないと、あらためて実感させられる話です。
先に音を上げたのは、まさかのエンジンだった

では、この一台はなぜ引退するのか。じつは、バッテリーより先にエンジンが力尽きたのです。数日前にオーバーヒートを起こし、ウォーターポンプを替えるかどうか検討しているうちに、エンジン本体がおしゃかになってしまったそうです。
エンジンをかけると、カタカタカタ……と、ただならぬ音。「なかなかのサウンドを奏でてます」と社長も苦笑いです。ここまで来ると、さすがに廃車。それでも平均燃費は17km/L台をキープしていました。100万円で買ってここまで使い倒せば、元は十二分に取れた計算です。ちなみに廃車といっても、ハイブリッドバッテリーが生きていると、それなりの値で引き取られることもあるのだそうです。
現場車ならではの、笑える傷あと

長く酷使された車には、その車らしいエピソードが残るものです。まずはトランク。ダンパーが上がらなくなったのを、現場の方が力任せに引きちぎってしまったらしく、留める場所そのものがなくなっていました。鉄板のウケが飛んでいるので、直すならゲートごと交換です。ただ、ゲートはボルト4本を外すだけなので、交換しても修復歴にはならないとのこと。これは知っておくと安心な豆知識です。
もうひとつ、リアには「4号」のエンブレム。この法人さんの車はナンバーがすべて7番で、しかも色まで白系ばかり。どれがどれだか分からなくなるので、見分けるために貼ったのだそうです。売った本人でさえ迷うほど——現場を支える働き者たちの、なんとも微笑ましい光景でした。
結局「元は取れる」。通勤が遠いあなたへ
入れ替えの相棒は、今度は8人乗りのボクシー。ちなみに8年ほど前に20万kmで納めたハイエースは、今や30万km超でまだ現役だといいます。現場で人と道具を運ぶ車に、過剰な装備はいりません。無理なく走って、しっかり働いてくれることが、何より大事なのです。
今回のプリウスアルファが教えてくれたのは、ハイブリッドの底力でした。27万kmを走ってもバッテリーは元気で、先に寿命が来たのはエンジンのほう。裏を返せば、通勤で距離を稼ぐ方にとって、ハイブリッドのプリウスはこれ以上ないほど心強い相棒になります。3年保証を付けても、出番が来ないまま終わるかもしれない——それくらいの頑丈さです。毎日の通勤が遠いという方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの使い方にちょうどいい一台を、一緒に見つけます。