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63万円でアイサイト+4WD+7人乗り。スバル・エクシーガという意外な正解
「4WDで、アイサイト付きの車が、できれば安く欲しい」——そんなお客様のひと言から、社長が思わず勝手に仕入れてしまった一台があります。それが、今回ご紹介するスバル・エクシーガ。ひとことで言えば「7人乗りのレガシー」です。平成26年(2014年式)・走行およそ9万4000km、車検2年と1年間走行無制限のエンジン・ミッション保証まで付けて、なんと支払総額63万円。安さの裏に落とし穴がないか、外装から3列目、そして走りまで、社長とスタッフが一台まるごとチェックしました。中古で「意外な正解」を探している方の、道しるべになれば幸いです。
「7人乗りのレガシー」——エクシーガという選択肢

エクシーガと聞いて、ピンとくる方は少ないかもしれません。社長いわく、これは簡単に言うと「7人乗りのレガシー」。プラットフォームもエンジンも、基本はレガシーとほぼ共通です。スバルにお勤めの方が、家族向けに選べる数少ない7人乗り、という立ち位置の一台でした。背をぐっと高くしてSUV化したのがアウトバックなら、こちらは素のレガシーを大きくして3列目を足したイメージ。水平対向2.5リッターエンジンと、スバル自慢の四駆を、そのまま積んでいます。見た目が新しく感じるのに、これで11年落ちというのですから驚きです。エクシーガは一代限りで生産を終えた、いわば希少な存在。中古市場でもタマ数は多くありませんが、そのぶんライバルと見比べられることも少なく、知る人ぞ知る一台として静かに評価されています。「スバルにお勤めの方が家族向けに選べる、数少ない7人乗り」という社長の説明が、この車の立ち位置をよく表していました。
前期と後期で大違い。狙うなら「チェーン」の後期
中古のエクシーガやレガシー系を選ぶうえで、社長がいちばん強調していたのが年式による中身の違いです。この世代は、前期がタイミングベルト、後期がタイミングチェーンと、エンジンの根っこが変わります。ベルトは距離を走れば交換が必要な消耗品ですが、チェーンなら基本は交換前提ではありません。ざっくりの目安として、平成23年(2011年)ごろまではベルト、平成25年(2013年)以降になるとチェーンのモデルが増えるとのこと。今回の個体は2014年式なので、うれしいチェーンの後期型。中古で長く乗るなら、ここは必ず押さえておきたいポイントです。タイミングベルトの車は、走行10万km前後で交換に数万円かかることもある消耗部品。チェーンならその心配が基本的にいらないぶん、長い目で見た維持費で差がついてきます。レガシーやアウトバックの同世代でも同じ考え方が当てはまるので、兄弟車を検討している方も覚えておいて損はありません。
走行9万km・車検2年付きで63万円という現実

あらためて素性を整理します。年式は平成26年(2014年)、走行はおよそ9万4000km。そこに車検2年と、1年間走行無制限のエンジン・ミッション保証を付けて、支払総額は63万円です。この距離のスバル車で、しかも保証付きでこの価格は、正直かなり頑張った数字。社長も「ちょっと利益を削ってる」と苦笑いしていました。11年落ち・9万km台と聞くと不安になる方もいますが、チェーン式で機関の保証も付く一台なら、むしろ狙い目。中古は「年式と距離」だけでなく、「何が付いていて、いくらか」で見る——それがよく分かる価格設定でした。車両の程度も、この年式・距離のわりに上々。内外装ともに大きなヤレは感じられず、ヘッドライトのくすみもないきれいな状態でした。撮影は11月が近い時期でしたが、社長も「ちょっと利益を削ってでも」と、値付けにかなり気合いが入っている様子でした。
外装は「ダックスフンド」。個性的なリアと上品なダークブルー

外装でまず目を引くのは、ボディカラーです。深みのあるダークブルーで、11年落ちとは思えないほど新しく見えます。ヘッドライトのくすみもなく、光の当たり方で上品に映える一台でした。一方でおもしろいのが、横から見たシルエット。リアオーバーハング(後輪より後ろの部分)がぐっと長く、社長もスタッフも思わず「ダックスフンドみたい」と笑っていました。レガシーがひとまわり大きく、後ろに伸びたようなプロポーション。この個性は好き嫌いが分かれるところですが、逆に街で他とかぶりにくい魅力でもあります。
アイサイト+四駆。この価格でこの安全装備は貴重

装備で光るのが、運転支援システムのアイサイトです。この年式でしっかり付いているのは、レガシー譲りといえるところ。さらにスバルなので四駆は当然、社外のカロッツェリア製ナビとバックカメラも備わります。「四駆で、アイサイトで、安全装備も付いて、この値段で買える車はなかなかない」というのが社長の評価でした。豪雪地帯で四駆が欲しい方や、家族を乗せる機会が多い方には、この安心感は大きな武器。ちなみに社外ナビはスマホ連携に非対応の個体も混じるそうなので、機能にこだわる方は現車で確認しておくと安心です。四駆・アイサイト・社外ナビ・バックカメラまでひととおり揃って60万円台というのは、探してもなかなか出会えない条件。安全と実用の要点をきっちり押さえたうえで、この価格に収めているところに、目利きの仕入れが効いています。
内装と3列目。意外な広さと「いのちの箱」

車内はハーフレザーシート。座り心地は良い反面、社長いわく「ここは破けるのが宿命」で、今回は一部に目隠しの補修を施していました。気になる方はリペアも可能ですが、それなりに費用はかかるとのこと。肝心の3列目は、ヒンジ式のリアドアから乗り込むと、意外なほど広々。膝には手のひら1枚ぶんの余裕があり、頭上も窮屈さは感じません。緊急時には7人がしっかり座れて、荷物も積める実用性は魅力です。乗り込む雰囲気は「背の高いミニバン」に近く、社長も「ラフェスタとそんなに変わらないかも」とコメントしていました。なお3列目のヘッドレストは、前オーナーが外したまま紛失しているとのこと。社長によれば、運転席以外のヘッドレストは、陸運局の車検なら無くても通りますが、民間の指定工場では付いていないと通らないこともあるそう。ご納車時には、色が合う中古品を探して取り付ける、という細かな配慮もされていました。ちなみに荷室には、前オーナー残置の防災「いのちの箱」(サバイバルセット)が。中身の賞味期限はとうに切れていて、「これはいのちが危ない」と二人で大笑いする一幕もありました。
走ってみた。重厚感とパドルシフト、燃費8.9km/L

実際に走らせると、印象はなかなか良好です。後期型はアイドリングストップも付き、アクセルを踏めばキュッと前に出るパワー感があります。水平対向らしくエンジン音は静かではないものの、レガシーより乗り心地はしっとりして、重厚感すら感じるほど。車重は約1600kgとやや重く、加速には少し重量感が出ますが、そのぶん安定しています。パドルシフトやSモード(スポーツモード)、Bluetoothも備え、装備は十分。気になる燃費は、車載の表示でリッター8.9km。四駆の2.5リッターとしては、驚くほど悪くない正直な数字でした。走行モードには通常のほかにSモード(スポーツモード)があり、切り替えるとエンジン回転がぐっと上がって、なかなか楽しい表情に。アイポイントが高く見晴らしが良いので、運転のしやすさも上々です。ただ、車高の低いレガシーに比べると、後ろが少しバタつく場面もあり、そこは背の高いミニバン寄りの味付け。それでも、ファミリーで気楽に使うには十分すぎる走りでした。
じつは社長が「勝手に」仕入れた一台だった
この一台には、ちょっとおもしろい仕入れの経緯があります。もともとは、あるお客様から「60万円くらいで、四駆でアイサイト付きの車はないか」とご相談を受けたのがきっかけ。条件にぴたりとハマるこのエクシーガを、社長はまだ注文が確定する前に、いわば「勝手に」仕入れてしまったそうです。ところが、いざ連絡してみると、そのお客様が最終的に選んだのは店にあった別のマツダ・アクセラでした。関東在住でスキーが趣味とはいえ、雪道を走るのは年に10〜15回ほど。残りの約340日のために燃費を我慢するより、FFのディーゼルで普段の足に徹したほうが良い、という結論だったといいます。もともとマツダ車に乗っていたことも後押しになったのでしょう。こうして手元に残ったエクシーガが、今回のレビューの主役になった、というわけです。社長いわく「値段的には全然あり。我慢じゃないよね」。掘り出し物が生まれる、中古車ならではのエピソードでした。
同じ条件のクラウンなら値段は倍。中古が正解の理由
価格の話で社長が引き合いに出したのが、他ブランドとの比較です。同じ年式・同じ距離のクラウンを探せば、値段はゆうに倍になるとのこと。スバル車は値崩れしやすい一方で、根強いファンがいるのも事実です。だからこそ「新車で買うより、程度の良い中古を狙うほうが賢い」というのが社長の持論。実際、いまはスバルのレヴォーグでも新車で500万円前後と、価格はどんどん上がっています。しかも人気車種は、納期が半年から1年待ちということも珍しくありません。スバル・マツダ・ホンダ・日産あたりは、急いで高い新車に飛びつくより、保証の付いた良質な中古で十分満足できる——それが今の現実的な選び方だと、社長は繰り返し話していました。63万円のエクシーガは、まさにその考え方を体現した一台といえます。
レガシー・アウトバックとどう選ぶ? こんな人におすすめ
最後に、兄弟車との選び方です。社長によれば、同じ年式・同じ距離なら、レガシーもほぼ同じ予算で狙えるとのこと。より新しいアウトバックは、この価格ではまだ少し届きません。3列で7人乗りたいならエクシーガ、車高の低い安定感を重視するならレガシー、と用途で選ぶのが正解です。今回の一台がぴったりくるのは、四駆と安全装備を予算優先でそろえたいファミリーや、雪国で頼れる相棒を探している方。スバル・マツダ・ホンダ・日産あたりは、値段も納期も上がった新車より、状態の良い中古を賢く選ぶ——それがいまの正解だと、社長も背中を押していました。気になった方は、ぜひ一度ご相談ください。ご予算とご家族に、ちょうどいい一台を一緒に探します。