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中古車をお得に買うカギは相場じゃない——2000台売った社長が明かす「仕入れ」の話

愛's MAGAZINE編集部

「コロナで中古車が高くなった」——ここ数年、そんな声を何度も耳にしてきたはずです。では、その相場は今、本当に落ち着いたのでしょうか。18歳から車業界に入り、独立から10年あまりで2000台以上を一人で売ってきた中古車マイスター・くに社長のもとに、記念すべき初めてのライブ配信で、視聴者のKさんからこんな質問が届きました。「コロナ禍で相場が上がったと聞きましたが、今はコロナ前のように落ち着いているのでしょうか」。とても鋭い問いです。配信を始めて3ヶ月、コメントや、朝起きるたびに増えていく登録者に励まされながら続けてきたという社長にとって、まさに答えがいのある一問でした。そして返ってきたのは、相場表を眺めているだけでは決して見えてこない、現場の本音です。結論から言ってしまえば、中古車をお得に買うカギは、相場の中にはありません。今回はその理由を、社長の言葉をたどりながら、じっくりひもといていきます。

コロナで上がった相場は、もう落ち着いた?

事務所で中古車相場の質問に答えるくに社長
初めてのライブ配信に届いた「今の中古車相場は?」という質問に、社長が本音で答えていく。

社長がまず口にしたのは、「うちが扱う車に関しては、あまり変わっていない」という実感でした。コロナ禍は、およそ3年。その前半、中古車は「めちゃくちゃ安かった」といいます。ところが後半に入ると、状況が一変しました。コロナの影響に加え、古い車の部品や材料費、そして資材の値段までが軒並み上昇。車の製造や整備にかかるコストが、じわじわと上がっていったのです。ここで社長が放った一言が、じつは核心を突いています。「車って、ある意味で鉄の塊じゃないですか」。素材そのものの値段が上がれば、それ相応に車の価値も底上げされる。つまり、いったん上がった相場は、そう簡単には下がらないというわけです。景気の話ではなく、モノの原価から相場を見ている——ここに、2000台を売ってきた人ならではの視点があります。ニュースで語られる「相場が上がった/下がった」とは、まったく違う地面から車の値段を見ているのです。

下がるはずが下がらない「空白の3年」

相場の値下がり幅が緩いと語る社長と「3年前と今では5万円〜10万円」のテロップ
よく扱う20系アルファード/ヴェルファイアは、3年前と今で価格差はわずか5万〜10万円ほど。

本来、車の値段は時間とともに目減りしていくものです。3年も経てば、それなりに安くなっていておかしくない。ところが社長の感覚では、コロナ前と今とで相場がほとんど変わっていないといいます。まるで、3年ぶんの時間がぽっかり空いてしまったような感じ。社長はこれを「空白の3年」と表現しました。分かりやすい例が、同店がよく扱う20系のアルファード/ヴェルファイア、通称「アルベル」です。3年前と今を比べても、その価格差はたった5万〜10万円ほど。本来なら毎年10万円ずつ値下がりしてもおかしくない車が、ほとんど下がっていないのです。この値下がり幅の緩さこそ、今の中古車相場を象徴する現象だといえます。安くなるのを待っていたのに、いつまで経っても下がらない——そんなもどかしさを感じている方は、決して少なくないはずです。つまり、いま「相場が下がるまで待つ」という作戦は、以前ほど効かなくなっているということでもあります。

なぜ下がらない?引き金は「新車不足」

では、なぜ相場はここまで高止まりしているのでしょうか。大きな引き金のひとつが、新車の供給不足です。半導体が足りず、新車が思うように作れない。今や、トヨタの人気車種ですら「何ヶ月待ち」「1年待ち」が当たり前という時代になりました。「まるでフェラーリのような納期です」と社長も苦笑いします。新車がすぐ手に入らなければ、人の目は自然と中古車へ向かいます。とくに年式の新しい車は、この影響をもろに受けて「ドーン」と値上がりしました。買いたい人の数は変わらないのに、市場に出てくる車が減っていく。需要と供給のバランスが崩れれば、価格が上を向くのは当然のことです。つまり今の高い相場は、中古車市場だけの問題ではなく、新車が作れないという川上の事情が、そのまま流れ込んできた結果でもあるのです。新車を待ちきれない人が中古に流れ、その中古もまた品薄になる。この連鎖が、値段をなかなか元に戻させないのです。

円安・海外流出・25年ルール——相場を押し上げる「外の力」

海外流出について語る社長と「台湾とかもすごい多いし」のテロップ
高年式のアルファードは台湾でも人気が高く、海外への流出が相場を押し上げている。

相場を動かしているのは、国内の事情だけではありません。もうひとつ見逃せないのが、海外への流出です。円安が進んだことで、日本で車を買って海外へ運び、売る動きがとても活発になっています。行き先はパキスタンや台湾など。とくに高年式のアルファードは、台湾で人気が高いのだそうです。「日本車しか走っていない国が、世界にはたくさんあるんですよ」と社長。さらにアメリカには、製造から25年を過ぎた車の輸入が解禁される「25年ルール」があります。これにより、日産スカイラインGT-Rのような旧車が、数千万円という値をつけることも珍しくありません。車一台そのものの実力というより、こうした「外の力」が相場全体をぐいぐい押し上げている。実際、オートオークションの会場に足を運ぶと、買い付けに来ている外国人バイヤーの姿がとても目立つといいます。「下手をすると、ほぼ外国人かもしれない」というほどの熱気で、しかも彼らはとにかくたくさん買っていくのだそうです。国内で価格を競り合う相手が、海の向こうにもいる時代になったということです。

結局、安く買うカギは「相場」ではなく「仕入れ」

オークションの仕入れについて話す社長と「50万円で売り切りで出ていて」のテロップ
オークションで「50万円で売り切り」と出た車は、競り合わなければその値段で買える。

ここまで聞くと、「相場が高いなら、もう安くは買えないのか」と感じるかもしれません。ところが、社長の答えは違いました。「結局は、仕入れなんです」。同じ相場の中でも、買い方しだいで最終的な値段は大きく変わる、というのです。舞台はオートオークション。ここは、競り合いにならなければ安く落とせる世界です。たとえば「50万円で売り切り」と出品された車。誰も競らなければ、その値段のまま手に入ります。あとは、どこまで値が伸びるか。そこには運の要素もあります。だからこそ、人気が集中しない車、つまり「スポットの当たらない車」を丁寧に拾っていくことが効いてきます。その安さを、そっくりそのままお客様の価格に反映させる。だからこそ、まったく同じ車種でも、お店によって値段が変わってくるのです。相場表を眺めるだけでは、この差は決して見えてきません。

数千台から50台へ、そして「1台も買えない日」

厳選仕入れを語る社長と「そこから50台ぐらいリストアップして」のテロップ
一日に何千台を見て、狙うのはおよそ50台。それでも一台も買えない日があるという。

では、その「仕入れの腕」とは、具体的にどういうものなのでしょうか。社長は一日に、何千台という出品車を、ぐるぐると見て回ります。そこから狙いを定めてリストアップするのは、およそ50台。ところが、そこまで絞り込んでも「一台も買えない日」が普通にあるといいます。全国のいろんな会場で、同時にオークションが開かれるため、とても見切れない。ネットで車種や年式を細かく絞り込みながら、地道に下見を重ねていく。「そこは本当に、労力を使うところ」と社長は言い切ります。しかし、この手間こそが、お客様に売る金額の安さと、お店の利益に直結するのです。だからこそ、妥協せずこだわりを持たなければいけない。ちなみに、勢いにまかせて少し高く落としてしまった車に限って、あっさり売れてしまうこともあるのだとか。先日は、お目当てのホンダS2000を落とせず、悔しそうにしていたそうです。ほんの一瞬ぼうっとしている間に、競りが終わってしまった。そんな真剣勝負の毎日が、一台の安さを支えています。

会場をまたぐプロの世界——同じ車が10万円変わる理由

オークションの世界には、さらに一枚上手の目利きたちがいます。A会場で格安に仕入れた車を、そのままB会場へ持ち込み、差額をまるごと利益にする。そんな売買を専門にする人たちが、実在するのです。社長が挙げた実例は強烈でした。ある会場で15万5000円で落とした車を、翌週に同じ会場へ出したところ、競り合いの末に28万5000円ほどまで跳ね上がったといいます。手数料を引いても、同じ会場でぐるっと回すだけで、およそ10万円の利益。買い手が競れば値は上がり、競らなければ下がる。この落差を知り尽くしているのが、プロの世界です。ネットで買うより、現場に足を運んだほうが手数料も抑えられる。そんな細かな積み重ねが、最後の数万円を左右します。もちろん、すべてはクレーム規定の範囲内。ルールに沿った、プロ同士の真剣な駆け引きの世界なのです。だからこそ、どこで、どんな腕の店が仕入れた一台なのかで、私たちが払う金額は静かに、しかし大きく変わってきます。

つまり、中古車を本当にお得に買いたいなら、見るべきは相場表そのものではなく、「その一台を、どう仕入れたお店なのか」ということ。腕のいい仕入れこそが、お得な一台への一番の近道です。愛’s Countryでは、社長自らが毎日オークションと向き合い、外国人バイヤーとの競り合いも避けながら、この一台を選び抜いています。「相場より安く、いい車を探している」という方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたのご予算にちょうどいい一台を、一緒に見つけます。

気になる車のこと、まずはお気軽にご相談ください。

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