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1年落ちフィットを本音レビュー|150万円で迷う「新車か中古か」の答え
150万円の予算で、後悔しない一台を選ぶなら——。今回は少し趣向を変えた番外編。出張先でレンタカーとして借りたホンダ・フィット(4代目)を、くに社長が本音でレビューします。登録から1年ほどしか経っていない、いわば新車同然の一台。ただ話はそれだけでは終わりません。「この1年落ちを買うか、それとも同じ予算で中古の別の車を買うか」——多くの方が迷うこの分かれ道こそ、今回いちばんお伝えしたい中身です。雪の降るなか撮影した、リアルなレンタカーレビューをご覧ください。
今回は「番外編」。出張先で借りたフィット4

きっかけは、出張先でたまたま借りたレンタカーがフィットフォー(4代目フィット)だったこと。「これはやってみるしかない」と、その場で番外編の撮影が決まりました。屋根のある場所に立つ社長のとなり、撮影スタッフは雪に降られながらのスタートです。
車検証で年式を確認すると令和7年4月登録。撮影は2月なので、登録からまだ1年も経っていません。走行距離は8,400kmほど。グレードはガソリンのベースグレードで、ハイブリッドではない仕様です。乗り込むとエアコンはマニュアル式。「オートのボタンを一生懸命さがしたら、無いのね」と社長も苦笑い。バリバリの新車を、あえて中古車のプロが見るとどう映るのか。ここが今回の面白いところです。
柴犬顔に戻ったフィット4。デザインの好き嫌い

フィット4のデザインは、柴犬をモチーフにしたと言われる丸っこい顔つき。どこか初代フィットを彷彿とさせる、親しみやすい表情です。社長いわく「フィット3はかっこいい系だったのに、4になって急に初代へ戻った」。この方向転換は、受ける人と受けない人がはっきり分かれるところです。
売れ行きの面では、正直に言えば少し苦戦している印象。ヤリスやノートといったライバルに、コンパクトカーの主役の座を食われつつある——そんな空気を社長も感じ取っていました。かつては月に1万2〜3千台を売り上げた大ヒットモデル。その勢いを思えば、今の立ち位置は少しさびしくもあります。とはいえ、この素朴な顔つきを「かわいい」と好む層も確実にいます。デザインの好みは、最後は乗る人しだいです。
内装は「ベーシック」。でも使い勝手は上々

運転席に座ってまず目を引いたのがメーター。「レーシングカーみたいで、いかにもホンダっぽい」と社長。派手すぎず、それでいて視認性がとても良いのが好印象でした。ハンドルは昔ながらの3本スポーク。ただし握った素材については「このウレタンの質感はちょっと嫌だな」と、正直な感想がこぼれます。
装備は電子パーキング・バックカメラ・自動ブレーキと、いまどきの基本はきちんと網羅。派手さはなくても、日常で困る場面は少なそうです。一方で社長が細かく突っ込んだのがカップホルダーの位置。「冬は暖房の風が当たる場所に飲み物を置きたいのに、そこにホルダーが無い」。夏と冬で置きたい場所は変わるもの。両方あってほしいという、使う人ならではのこだわりでした。
室内そのものは足元が広く、体格を問わずゆったり座れます。全体としては、良くも悪くも「ベーシック」。飛び道具はないけれど、毎日の相棒として不足のない仕上がりです。
フィット伝統の「縦に上がるシート」と積載力

フィットといえば、やはりこの機構。後席の座面が縦にはね上がる「チップアップ」です。床下にタンクを収めたセンタータンクレイアウトだからこそ実現できる技で、カタログでもおなじみの植木鉢を立てて積むあの使い方ができます。「相変わらず縦に上がるのか。これ便利だよね」と社長も納得の様子。
もちろん背もたれを前に倒せばフラットにもなり、長い荷物もすんなり収まります。今どきの車らしく床下にスペアタイヤは無く、そのぶん荷室も有効に使えます。縦に立てる、フラットに寝かせる——この2通りを気軽に使い分けられるのがフィットの強み。普段使いの道具として、とても頼れる一台です。
走ってみて。1.5リッターの実力と質感

いよいよ走行へ。当初は1.3リッターかと思いきや、メーター表示は1.5リッター。「あ、1.5なんだ」と社長も少し意外そうでした。走り出しの感触は、ひと世代前のフィットの1.3に近い雰囲気。大きく個性を主張するタイプではありませんが、そのぶん誰が乗っても扱いやすい仕上がりです。
足まわりは、走行8,000kmの新車らしくしっかりして乗り心地も上々。スタッドレスを履いていたぶん、やや柔らかめに感じる部分もありましたが、質感は十分。「この辺がしっかりしているのが、新車の値段のいいところ」と社長。ただしステアリングのウレタン素材だけは、最後まで好みが分かれるポイントでした。
燃費計は当日トリップで8.1km/Lほど。ただしこれは撮影でアイドリングが多かったための数字で、実際の街乗りではもう少し伸びるはずです。「これがハイブリッドなら、20km/Lを超えてくる」とも。総じて、違和感なく普通にしっくり乗れる——地味ですが、毎日使う車ではこれが何より大事だと社長は語ります。
正直に言えば、「このフィットが欲しくてたまらない」という高揚感はありません。オーラやフィットに一目ぼれ、という種類の車ではないのです。それでも通勤で片道20kmを走り、荷物もそこそこ積みたい、乗るのは自分ひとり。そんな人には「走ればいい、フィットで十分」とハマります。そして実際に買うと、意外なほど気に入る——そういう一台。派手さで選ぶのではなく、暮らしに寄り添う道具として選ぶ車だと言えます。
本題は「150万円の車選び」。新車か、中古か

さて、ここからが今回の本題です。このフィットはレンタカーアップの中古なら、およそ150〜160万円で手に入る計算。新車のガソリンベースグレードなら250万円ほどですから、1年落ちで一気に手ごろになります。では、この1年落ちを買うか。それとも同じ160万円で、別の中古車を買うか。多くの方が迷うところです。
新車(に近い一台)のメリットは明快です。トラブルが起きにくく、メーカー保証が残っている。そして年式が新しいぶん、安全装備をはじめ技術が確実に進んでいます。デメリットは、定価に近い値段で買うぶんリセールで下がりやすいこと。ただしトヨタの一部のように「新車も中古も同じ値段」という車種なら、迷わず新車が有利になります。
いっぽう中古の魅力は、当時それなりに高かった車の質感を、安く味わえる点にあります。「新車300万円の不人気車が、数年で半額の150万円になる。あの作り込みを半分の値段で手に入れられるのは、中古最大のメリット」と社長。ただし距離や年式は進み、0発進からの追従など最新の安全装備は劣るのが弱点。つまり——リセール狙いなら新車、車として良いものを味わいたいなら中古。これが社長の基本の考え方です。
同じ予算なら、社長ならこう選ぶ
では「フィットくらいのサイズで、予算150万円」という方に社長は何をすすめるのか。ひとつはワンランク上のフリードを中古で狙う手。もうひとつが、同じホンダのヴェゼルです。「初期型・平成26年あたりのハイブリッドで7万km台なら、150万円ほどで買えるものがある」とのこと。
ちなみに社長自身、いま乗っているランドクルーザーがまさにこの考え方の実例です。「リセールがいいから、いま手放しても同じ金額で次が買える。もう1台頼んでおけばよかったと本気で思う」。値落ちしない車を選べば、乗り換えのハードルはぐっと下がる——これも立派な一つの正解です。7万kmのヴェゼル・ハイブリッドと、1年落ちのフィット・ガソリンベース。この2択なら「僕はヴェゼルのほうがいい気がする」と社長は正直に語ります。もちろん好みは人それぞれ。「フィットのサイズ感がいい」という方には、フィットこそが正解です。大切なのは、値段だけでなく「何を得たいか」で選ぶこと。ワクワクはしないけれど壊れず保証もある新車を選ぶのも、質感を安く楽しむ中古を選ぶのも、どちらも正解になり得ます。
今回のように、実車を前にメリットとデメリットを並べて考えれば、迷いはぐっと減ります。新車がいいのか、中古がいいのか。予算とご家族の使い方をお聞かせいただければ、あなたにとっての「正解な一台」を一緒に探します。車選びで迷ったら、ぜひ一度愛's Countryにご相談ください。