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21年落ちベンツCLS500を本音レビュー|輸入車はやっぱり壊れる?末路シリーズ

愛's MAGAZINE編集部

「輸入車はやっぱり壊れるの?」——中古車を探していると、多くの方が一度はぶつかる問いです。今回くに社長が取り上げたのは、平成17年(2005年)式のメルセデス・ベンツCLS500。なんと21年落ち、左ハンドルのV8セダンです。愛’s Country ではめったに扱わない輸入車、しかも人気の「末路シリーズ」。華やかな見た目の裏で、どこにお金がかかり、どんな覚悟が要るのか。実際にこの一台を手放したお客様のエピソードも交えながら、輸入車との本音のつき合い方を掘り下げていきます。これから外車を検討している方には、きっと役立つはずです。

21年落ち・左ハンドルのCLS500という一台

AMGホイールを履いた白いメルセデス・ベンツCLS500の前側
足元にはAMGホイール。おそらくAMGパッケージの一台だ。

この日の主役は、平成17年式のCLS500。2005年のモデルですから、今からちょうど21年前の車です。エンジンは5リッターのV8。回してぶん回すというより、「しっとり流す」タイプの大排気量セダンです。足元にはAMGホイールがおごられ、おそらくAMGパッケージ。グレードの細かな判別まではできませんでしたが、それも含めて「当時もの」の風格があります。走行距離は12万1330km。21年落ちと聞くと身構えますが、距離だけ見れば「意外とそんなに走っていない」という数字でした。新車時の価格は、社長の記憶ではおよそ850万円クラス。ポジションとしてはEクラスとSクラスのちょうど中間で、クーペのように流れるボディラインこそ、CLS最大の魅力です。低く長いシルエットは、21年を経てもまったく古びていません。

このCLSが、店にやってきた理由

白いCLS500の横に立って説明するくに社長
流れるようなロングボディが持ち味のCLS。前オーナーから下取りで店にやってきた。

実はこのCLS、ただ仕入れてきた車ではありません。以前、散歩の途中で社長を見つけて立ち寄ってくれた、ダンディなお父さんの愛車でした。社長いわく「僕の父親と同い年」。長年CLSを乗り継いできた方で、この個体も、程度の良さに惚れて前の一台から乗り換えたものだそうです。ところが、旅行や空港への行き来に使うたび、この車は冷却水を「食べて」しまう。出かける前にボンネットを開けて水を確認する——そんな爆弾を抱えた日々にさすがに疲れ、「もう臭いし、やっぱり国産がいいかな」と一念発起されました。そして愛’s Country の在庫だったレクサスLSに乗り換え、このCLSはその下取りとして店頭に並んだ、というわけです。長く輸入車を楽しんだ方が、最後は国産の安心へ帰っていく。まさに「末路シリーズ」らしい来歴の一台です。

サッシュレスドアと「当時もの」の装備

CLSの窓枠のないドアまわりを指さすくに社長
窓枠のないサッシュレスドア。スマートだが、開閉機構は壊れやすい弱点でもある。

外観で社長がまず指さしたのが、窓枠(サッシュ)のないドアです。バイザーもなく、ドアを開けると一度、窓がスッと自動で下がる仕組み。見た目はじつにスマートですが、「これがよく壊れる」。窓が戻らない、下がらない、という定番トラブルが起きやすい部分でもあります。キーはスマートキーではなく、鍵を差し込む懐かしいタイプ。ナビは当時もののDVDナビで、社長がオートバックスに勤めていた頃、「取り付けキットをよく売った」と振り返る世代のものです。バックカメラはありませんが、代わりにパークトロニックというセンサーが備わり、これが意外と実用的。前方にはドライブレコーダーも付いていました。室内に目を移すと、後席はアームレストがセパレートした4人乗り仕様。5人は乗れないぶん、一人ひとりがゆったりくつろげます。革シートの質感はさすが欧州車で、柔らかく、しっとりと手に吸いつくよう。トランクも広く、ゴルフバッグが縦に積めるほどの容量があります。

V8の走りと、傾いたエアサス

左ハンドルのCLS500を試乗するくに社長のハンドルまわり
左ハンドルのV8を試乗。しっとりと角のない加速が持ち味だ。

試乗して最初に伝わるのは、V8ならではの上質な加速です。アクセルを踏むと「しっとり、シュッ」と、角のない伸びで速度が乗っていきます。社長は開業前、ベンツのゲレンデ屋さんに勤めていた頃、代車のEクラスやSクラスでこのV8系をさんざん走らせていたそう。「懐かしい」という言葉に、実感がこもっていました。左ハンドルなので、いつものカメラ位置や取り回しに少し戸惑う場面もご愛敬です。ただ、停めて眺めると、車体が右下へわずかに傾いていました。原因はおそらくエアサス。ベンツは駐車中に姿勢が変わることも珍しくないのだとか。ちなみに社長の経験上、レクサスLSでエアサスが漏れたケースは今まで一度もないそう。輸入車のエアサスは、やはり国産より気をつかうポイントのようです。

輸入車の「末路」——定番トラブルのオンパレード

CLSのメッキモールが白くくすんだ様子を示すくに社長
ガラスやメッキが白く「うろこ」状にくすむのもベンツの弱点。磨いても取れないことが多い。

ここからが末路シリーズの本題です。この年代のベンツに多いトラブルを、社長が経験ベースで挙げていきます。まずは冷却水漏れとオイル漏れ。そして燃料ポンプの不調で、エンジンがかからなくなる。かつては「下から燃料ポンプをゴンと蹴ると、かかる」なんて荒業もあったそうです。さらに、窓を上下させるレギュレーターが壊れて、窓がストンと落ちる。社長の上司は昔、猛吹雪の中で窓が落ち、顔面に雪を受けながら帰ってきた——そんな笑えない逸話まで飛び出しました。外装では、ガラスやメッキが白く「うろこ」状にくすんでしまうのも弱点で、磨いても取れないことが多いといいます。国産ではなかなか考えにくいトラブルが、輸入車では平気で起きる。手のかかり方は、確かに別世界です。

維持費と保証の、シビアな現実

怖いのは、修理費の桁も国産とは違うところです。社長が挙げた極端な例では、アストンマーチンのフロントバンパーを外すだけで100万円かかったケースまであるのだとか。数字の大きさに思わず言葉を失います。愛’s Country でも、以前ミニを「これは壊れないだろう」と見込んで販売したところ、納車からわずか2ヶ月でクラッチが滑ってしまったことがありました。ミニはクラッチ交換にエンジンの脱着が必要で、作業も費用も大がかり。保証があれば対応できますが、保証がなければ、こうした出費はまるごと持ち主にのしかかります。頼みの綱の延長保証も、プレミアの上限は1年まで。国産のような長期保証とは、前提がまるで違うのです。だからこそ「壊れたときにどうするか」を、買う前に決めておくことが欠かせません。

左ハンドルと「高見え」という価値

CLS500のリアエンブレムと東京2020オリンピック記念ナンバー
リアには今では取得できない東京2020オリンピック記念の白ナンバー。細部にも希少性が宿る。

それでも輸入車に惹かれる理由があります。一つは「左ハンドル」という付加価値。社長いわく、現行のG63は3年落ちでも、右と左で買取価格が200万円以上違うそうです。新車価格は同じなのに、リセールでこれだけ差がつく。左ハンドルは海外にも売りやすく、このCLSも翌日オークションに出せば、きっとどこかの国が引き取ってくれるだろう、と社長は笑います。もう一つは「高見え」。たとえば10年落ちのEクラスのワゴンが150万円ほどで手に入り、それでいて周囲には新しく、高価に見える。この満足感は輸入車ならではです。若い頃は誰しも「とりあえず左ハンドルに乗りたい」と憧れるもので、社長自身も日産の左ハンドル車を3ヶ月だけ乗った思い出があるとか。ちなみにこの個体、リアには今では取得できない東京2020オリンピック記念の白ナンバーが付いていました。真っ白なプレートは今や希少で、こうした細部も所有の満足感を高めてくれます。

それでも輸入車は「広い心」がある人に

社長がくり返し口にしたのは、「輸入車は広い心がないと乗れない」という一言でした。新車だって壊れるときは壊れる。まして20年選手ともなれば、トラブルと上手につき合う度量が欠かせません。裏を返せば、その一癖も含めて楽しめる方にとって、CLS500のようなV8セダンは唯一無二の相棒になります。装備も雰囲気も一級品で、左ハンドルの特別感は、何ものにも代えがたい魅力です。だからこそ、輸入車を買うときは「どこにお金がかかるか」をあらかじめ知ったうえで選ぶことが、後悔しないいちばんの近道になります。愛’s Country では、こうした輸入車の見極めから、国産への乗り換えのご相談まで、包み隠さず率直にお伝えします。気になる一台があれば、ぜひ一度お声がけください

気になる車のこと、まずはお気軽にご相談ください。

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