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「年をまたぐと査定が下がる」は本当?中古車マイスターが明かす売り時の考え方
年末が近づくと、こんな営業トークを耳にしたことはありませんか。「今なら3万円で下取りできます。でも年をまたぐと1万円になりますよ」。今回の中古車マイスター・くに社長への相談は、まさにこの一言をめぐるお悩みでした。急かされるように「今が売り時」と言われると、つい焦ってしまうものです。
結論から言うと、社長の答えははっきりしていました。「それ、ほぼセールストークだと思います」。なぜそう言い切れるのか。査定額の裏側にある考え方を、相談内容にそって一つずつ紐解いていきます。中古車の売り時に迷っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
「今なら3万円、年明けは1万円」——相談者のお悩み

相談をくださったのは、35歳のYKさん。新入社員の頃から同じフィットに15年乗り続けてきた方です。走行距離は10万キロ、車検は来年の12月まで。お子さんが生まれるのをきっかけに、ミニバンへの乗り換えを考え始めたそうです。
そんなとき、営業マンから言われたのが「今なら3万円で下取り。ただ2025年に年をまたぐと1万円になります」という一言。今すぐ売るべきなのか、車検が1年残っているので乗り切ってから乗り換えるべきなのか。これがYKさんの悩みでした。似たような場面に立たされた経験、あなたにもあるかもしれません。
「年をまたぐと下がる」と言われると、多くの人はつい「じゃあ今のうちに」と動いてしまうもの。年末は車を手放す人が増える時期でもあり、その空気に背中を押される方も少なくありません。だからこそ、一度立ち止まって「本当にそうなのか」を確かめておきたいところです。
「1年で1万円まで下がる」は本当なのか

社長の見立ては明快でした。15年落ちの車が16年落ちになったからといって、そこで1万円まで下がることはまず考えにくい、と。理由もシンプルです。たとえば平成20年式のフィットと平成21年式のフィットを検索してみても、値段はほとんど変わらないからです。
1年古くなるだけで相場がガクッと動くなら、それはむしろ不自然な話。「来年になったら急に1万円になる、というのはおかしな話だなという気がします」と社長は言います。つまり年またぎを理由に急かすのは、車を売ってほしい側の営業トークである可能性が高い、というわけです。
ただし、社長は面白い例外も挙げます。それは新車の場合。たとえば新車のアルファードを12月に登録するか、少し待って翌年1月に登録するかで、年式が1つ変わってしまいます。だから令和6年登録にするか、令和7年登録にするかで悩む方も多いのだそうです。とはいえ、これはあくまで新車の話。15年落ちのフィットに、そのまま当てはまるわけではありません。
15年10万キロのフィット、車そのものの価値は?
とはいえ、正直な話もあります。フィットのような大衆車で15年・10万キロともなると、車そのものの価値はほとんど残っていません。ここだけを見れば、査定が二束三文になっても不思議ではないのです。
ところが、社長はここで「ちょっと待ってくださいね」と続けます。査定額は、車そのものの価値だけで決まるわけではないのです。ではいったい、何が金額を左右するのでしょうか。カギは、YKさんの車にまだ残っている「あるもの」にありました。
カギは「車検が1年残っている」こと

そのカギが、「車検が1年残っている」という点でした。普通に走れて、エアコンもきちんと効く。そんな状態なら、愛’s Countryのように直接販売できるお店は「次に乗ってくれる人」を探せます。
安くてコンパクトな車に、1年くらい乗れればいい——そんなお客さんは必ずいます。次の車にそこまで予算をかけられない方だっています。そういう人に少し色をつけて渡せるからこそ、下取り車両・買取車両として安く売り出せる一台になるのです。車自体の価値がなくても、「まだ足として使えるか」が値段を生む、というわけですね。
ここで言う「足として使える」とは、難しいことではありません。きちんと走って、止まって、エアコンが効く。大きな不具合がなく、次の人が普段の移動に困らない状態が保てているか、ということです。逆に言えば、車検と実用性さえ残っていれば、年式が1つ増えたくらいで値段が崩れることはない、とも言えます。判断のメインはあくまで車検、そこに走行状態や装備の程度が加わってくるイメージです。
オークション相場より、直販の値付けが効く理由
数字で見ると、この仕組みがよく分かります。仮にオークションで5万円の車を仕入れても、車検を付け直し、輸送費や落札の手数料まで乗せると、原価はざっと20万円。店頭に並べる頃には、安くても30万〜35万円ほどになってしまいます。
一方、車検が1年残った下取り車を3万円で引き取り、名義変更などを済ませて15万〜20万円で売れれば、しっかり商売になります。だから査定を伸ばせるかどうかは、車検以外にどんな付加価値が付いているか、そして直接販売できるお店かどうかで決まってくるのです。ちなみに、海外輸出のルール(マレーシアは6年落ち以上、アメリカは25年超えなど)に当てはまる車なら年式が効く場面もありますが、今回のフィットはそこには関係しません。
そもそも相場は誰が決めるのか——需要と供給の話

もう一歩踏み込むと、そもそも相場は「商品そのものの価値」では決まっていません。同じフィットでも、何人がオークションで競り合ってくれたかで、値段は上にも下にも動きます。社長いわく、連休前(ゴールデンウィーク前・お盆前・年末前)は昔は相場が安く、そのタイミングで爆買いしていた時期もあったそうです。ただ、コロナ以降はその法則もあいまいになってきた、とのこと。
「連休前は安い」と社長が感じていたのには、理由があります。業者が仕入れても、その後は会社も陸送会社も休みに入ってしまい、車の受け取りや引き取りがしづらくなる。だから連休前は買い控えが起きて、相場が下がりやすかったという読みでした。売り手からすれば、こうした「商品の中身とは関係ない事情」で値が動くのは、なんとも不思議な話です。実際、社長も「そもそも相場って、誰が何で決めるんだろう」という疑問をずっと持ち続けてきたと言います。
中古車は、一台ごとに状態の違う「一点もの」。ポケモンカードが欲しい人が多いほど高くなるのと同じで、車もまた欲しい人の数=需要と供給のバランスで値段が決まります。だからこそ、年末年始というほんの数日の区切りだけで相場がガラッと動くわけではないのです。
結論:売り時は年末年始ではなく「欲しい車に出会った時」

ここまでの話をまとめると、答えはひとつ。3万円・1万円という数字に振り回される必要はありません。お子さんが生まれてミニバンが欲しくなったら、本当に気に入った一台に出会えたそのときが、買い替えのベストタイミングです。
社長はこうも言い切ります。仮に同じフィットが人気の5年落ちだったとしても、12月20日に持ち込むか、1月5日に持ち込むかで金額が変わることは、まずないと。年式の「1」という数字より、その一台にどんな付加価値が付いていて、欲しい人がどれだけいるか。そこを見たほうが、ずっと納得のいく取引になります。
手放すときは、複数のお店で査定を取り、一番満足できる金額のところで売ればいい。この1年、車検が残っているうちに、奥さまと相談しながらいろいろな車を見て、じっくり決めても遅くはありません。強いてタイミングを挙げるなら、3月・4月にまとまった自動車税が来る前に動くのは一つの手です。参考までに、愛’s Countryなら10万キロ・15年・車検1年ほど残る一台で、5万円ほどの買取を提示できるそうです。最近は買取にも力を入れているとのことなので、売り時に迷ったら、まずはLINEから気軽にご相談ください。あなたのご家族にちょうどいい一台を、一緒に見つけましょう。