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中古車の維持費は本当はいくら? プロが教える5つの費用と賢い備え方
「ローンが月2万円なら払えそうだから、この車にしよう」。そう思って契約した途端、保険料や駐車場代がのしかかって、気づけば毎月の負担が倍以上——。車を初めて持つ方が、いちばんつまずきやすいのがこの「維持費」です。今回は中古車マイスターのくに社長に、車を買う前に知っておきたい維持費の中身を、5つの項目に分けてじっくり教えてもらいました。買ってから慌てないために、ぜひ最後まで読んでみてください。
車の維持費は、大きく分けて「5つ」

まず、車を持つとかかるお金は、大きく5つにまとめられます。駐車場代・ガソリン代・自動車税・メンテナンス代(車検を含む)・任意保険。この5本柱を押さえておけば、毎月・毎年いくら必要かの見当がつきます。
逆に言えば、車両本体の価格だけを見て「買える」と判断するのは危険、ということです。社長いわく、この5つを分かっていないまま契約して、あとから驚くお客様は本当に多いのだそう。まずは全体像から、一つずつ見ていきましょう。
駐車場代とガソリン代は「住む場所」と「走る距離」で決まる
最初の2つ、駐車場代とガソリン代は、いちばんイメージしやすい費用です。どちらも暮らし方でそのまま変わるのが特徴です。
駐車場代は、住んでいる場所しだい。実家住まいで家に駐車スペースがあれば、ここはゼロで済みます。一方で都心部なら、月に数万円かかることも珍しくありません。ガソリン代は走った距離と燃費しだいで、たくさん乗る人ほど当然ふくらみます。ここは各家庭で差が出るところなので、まずは「自分の場合はいくらか」をざっくり見積もっておくと安心です。
ポイントは、この2つは自分の使い方でコントロールできるということ。駐車場が家にあるか、通勤や送り迎えでどれくらい走るか——生活のスタイルによって、同じ車でも毎月の負担はかなり変わります。だからこそ、車種を決める前に「置く場所」と「走る距離」を先にイメージしておくのが、失敗しないコツです。
自動車税は、ゴールデンウィーク明けに年1回

3つ目の自動車税は、年に1回やってくる税金です。納付書が届くのは、だいたいゴールデンウィーク明けごろ。その年の3月31日時点で車を持っている名義人あてに送られてきます。
ちょっとややこしいのが管轄の違い。白ナンバーの普通車は都道府県税、軽自動車は市区町村税と、納め先が分かれています。しかも普通車は「翌年分」というより、過去1年分をあとから払う感覚に近い、と社長。細かい話ですが、名義変更のタイミングでは知っておくと得です。
ちなみに、中古車屋にとってこの時期は一大イベント。在庫のうち車検が残っている車の分をまとめて納めるため、昨年は平均で約150万円を一括で支払ったのだとか。1台およそ5万円として、車検付きの在庫がおよそ30台分——。数を持つ商売ならではの、なかなかの金額です。
税額は排気量と年式で変わる。ハイブリッドの意外な優遇

自動車税の金額は、普通車なら排気量で決まります。目安は、軽自動車が10,800円、2,000ccクラス(1,500〜2,000cc)で39,500円、大きな排気量の車になると88,000円から、上は10万円超え。500ccごとに区切られていて、排気量が上がるほど負担も増えていきます。
そして見落としがちなのが年式。新規登録から13年を超えると、約15%(およそ6,000円)上乗せされます。2,000ccクラスなら、39,500円が45,400円へ、という具合です。古い車ほど税金の面では優しくない、というわけです。
ところが、ここに意外な例外があります。ハイブリッド車は、13年を超えても15%の割増しがありません。プリウスのような車なら、古くなっても税金が上がらないまま。そもそもモーターを併用する分だけ排気量の区分も小さく収まりやすく、税金の面では二重にお得です。長く乗るつもりなら、この差はじわじわ効いてきます。
車検とメンテナンスは「別物」と考える

4つ目はメンテナンス代。中心になるのが2年に1回の車検です。車検でまず払うのが重量税で、これは車の重さで決まります。ここでもハイブリッドは軽くなりやすく、有利になりがちです。
おもしろいのが重さの区切り。最近の車は重くなっていて、1.5〜2トンの枠に入る車が増えています。ここで社長が「一番腹が立つ」と苦笑いするのが、1,510kgの車。あと10kg軽ければ下の枠だったのに、1,980kgの車と重量税は同じ——。だから税金だけで見ると、アルファードもセレナもステップワゴンも、実はそれほど変わらないのだそうです。
ここで大事なのが、「車検が通ること」と「安心して乗れること」は別だという点。車検はライトが光るか、ワイパーやホーンが動くか、止まる力があるか、といった検査が中心です。極端に言えば、明日ブレーキパッドが無くなる状態でも、その瞬間止まれれば車検は通ってしまいます。だからこそ、これから2年乗ることを見すえたメンテナンスは、車検とは別に考える必要があるのです。
突然の故障に備える「保証」という考え方
中古車で怖いのが、予想できない突然の故障です。たとえばオルタネーターが急に壊れると、5万円ほどかかることも。こうした思わぬ出費を抑えるのに役立つのが「保証」です。
ただし、線引きは知っておきたいところ。ブレーキパッドやベルト、バッテリーといった消耗品は保証の対象外で、これは車を持つ以上どうしてもかかるお金です。保証が効くのは、あくまで予期せぬ「故障」。だからこそ、消耗品のメンテは自分で計画的に、突発の故障は保証で守る、という使い分けが安心につながります。
任意保険は「年齢」と「等級」で大きく変わる

最後の5つ目、任意保険。ここは意外と見落とされがちで、社長も「認識のないお客様が多い」と言います。値段を左右するのは、おもに年齢と等級の2つです。
たとえば18歳で免許を取ったばかり、スタートの6等級で対人対物をつけた場合、車両保険を付けなくても年1万円を超えることも。ここに車両保険まで足すと、2万円台半ばから3万円ほどにふくらみます。「若い年齢・免許取り立て・新規の6等級・車両保険」——この条件が重なるほど、保険料は高くなっていきます。
じつは、負担を下げる裏ワザもあります。長年乗ってきた親の20等級を、同居の子どもに譲る方法です。親は35歳以上の年齢条件で新規に入り直せば割引が効くため、家族トータルで見ると保険料が安くなることも。ただし、同じ家に住んでいるなどの要件があり、子どもが一人暮らしで別居すると条件が変わる点には注意が必要です。
賢いのは「スモールスタート」
ここまで見てきた5つを足すと、じわじわ効いてくるのが分かります。「ローン月2万円なら払える」と思って契約したら、そこに保険が2万円、駐車場代が1万円——気づけば月5万円以上、というのはよくある話です。
だからこそ社長がすすめるのがスモールスタートという考え方です。最初から高い車を買うのではなく、車両価格をぐっと抑えて、そのぶん維持費をしっかり吸収する。これがいちばん現実的で賢い選び方だと言います。
高い車をいきなり買うと、「やっぱりこっちが良かった」と思っても乗り換えにくくなります。まずはほどほどの一台を数年しっかり乗って、次にいい車へ——。小さく始めて、少しずつステップアップしていくのが、無理のない付き合い方です。
もちろん、走ればタイヤも減りますし、遠くへ出かけたくもなります。車は何かとお金がかかるもので、だからこそカーシェアを選ぶ人が増えているのも事実です。それでも社長は「自分の車を持つ世界は、やっぱり悪くない」と言います。前回の動画でも、半年で2万キロ以上走って人生が変わった、という若いお客様の話がありました。維持費を正しく見積もったうえでなら、マイカーはきっと毎日を豊かにしてくれます。
維持費のことを含めて「自分にちょうどいい一台」を一緒に考えたい方は、ぜひ愛’s Countryにご相談ください。買う前のこの一手間が、あとの大きな安心につながります。